歯周病治療

PERIODONTAL

歯周病の早期治療が非常に重要です

歯周病とは、歯垢(プラーク)や歯石で繁殖した歯周病菌(バイ菌)の毒素が、歯肉に炎症をひき起こし、さらに歯を支えている歯槽骨(アゴの骨)を溶かして、最終的には歯が抜けてしまう怖い病気です。しかも、30歳以上の成人が、歯を失った原因の92%がなんと歯周病なのです。
さらに、年齢が進むと歯を失う数が増え、55~65歳の2人に1人が入れ歯になっている現状もあります。歯を失わないためには、歯周病の早期治療が非常に重要となります。
歯ぐきが赤くはれている・歯ぐきからよく血が出る・口臭が気になる・歯がぐらつく
もしも、このような症状がある方は、お早めに来院されることをおすすめします。

歯周病の原因

歯や歯ぐきに付着したプラークや歯石が原因で、歯ぐきや歯の周りの骨などに炎症が起きたり歯の周りの骨が溶けることが知られています。さらに注目したいのは、噛み合わせの悪さも歯周病の原因になることです。噛み合わせが悪いことで一部の歯に不自然な強い力が加わり、歯の周辺の骨や歯ぐきが傷ついてしまって歯周病の原因になります。このように、噛み合わせの悪さが原因で歯周病が発症・悪化してしまう場合、ご自宅で丁寧にブラッシングをしても、根本となる噛み合わせの改善がなければ歯周病を繰り返すことになります。

歯周病の進行度

  • 軽度歯周病(歯肉炎)

    歯にたまった歯垢(プラーク)や歯石に繁殖した細菌が、歯ぐきに炎症を引き起こし、歯ぐきが赤くはれ上がり、ぷよぷよした状態になります。この状態では、歯みがきでよく出血を起こします。

  • 中程度歯周病(歯周炎・歯槽膿漏)

    歯ぐきがさらにはれ上がり、繁殖した細菌の影響で、口臭も気になりはじめます。 さらに、歯みがきのときの出血に加え、膿が出ることもあります。また、この頃から歯を支えている歯槽骨(アゴの骨)の破壊が起こり、歯がぐらぐらと動きます。

  • 重度歯周病(歯周炎・歯槽膿漏)

    歯ぐきのはれ・化膿に加え、歯槽骨の破壊が、かなり進んだ状態。 ここまで進行すると、支えを失った歯は大きく動き、抜けることもあります。また、物をかむと痛みがあり、よくかめなくなります。

歯周ポケットについて

テレビのCMなどで聞いたことがあるかもしれませんが、
歯周ポケットとは、歯と歯肉の間にできた隙間のことです。
歯周病では、この歯周ポケットの深さを、重症度の目安としています。
2mmまで・・・・・健康
3mm前後・・・・・軽度
4~5mm・・・・・中程度
5mm以上・・・・・重度

歯周病治療の流れ

Flow01ご相談

歯周病についての質問、治療のご相談など、担当医師にご相談ください。


Flow02応急処置

必要な場合に行います。歯肉がはれている場合、切開し膿を出します。また、かみ合わせが悪いと炎症がひどくなりますので、かみ合わせの調整も行います。


Flow03プラークコントロール

口腔内の状況をチェックし、患者さんに合ったプラーク・コントロール法(歯磨きによる歯垢の除去方法)をご指導します。


Flow04スケーリング

歯垢の次は歯石。歯肉のフチにある歯石を除去していきます。


Flow05再評価検査

歯肉がどの程度健康を取り戻しているか検査します。その結果が良好であれば、歯周病治療はメインテナンス(STEP09)へと移っていきます。しかし、予測した効果が得られなかった場合は、治療法を再検討していきます。
また、歯肉フチの下にある歯石が原因で、炎症を起こしている場合は、SRPを行います。


Flow06SRP

局所麻酔で、歯肉縁下の歯石を除去します。歯垢(プラーク)や歯石によって汚染されたセメント質を取り除き、歯の根っこの表面をキレイにしていきます。


Flow07再評価検査

もう一度、再評価検査を行い、前回良好な結果が得られなかった部位の改善状況を確認します。予測した結果が得られないときは、歯周外科手術を行います。


Flow08歯周外科手術

ここまでの治療で改善されなかった部位に対し、歯周外科手術を行います。
歯周外科手術では、外側から見えなかった病気の原因を、直接目で確かめられるように、歯肉を切って歯槽骨からはがし、歯根の先端や、根と根の間にこびりついて取れなかった歯石を徹底的に取り除きます。


Flow09メインテナンス

治療後の状態を維持し、歯周病の再発を防ぐために、メインテナンスを行っていきます。
メインテナンスでは、毎日のホームケアと規則正しい生活が重要です。そして、歯科医院によるクリーニングや定期検診を行っていきます。

保険の歯周病治療で改善が見られない方へ

保険の歯周病治療で症状に改善が見られない場合は、レーザーを併用した高濃度のPOICウォーターを用いたイリゲーションがあります。気になる方はお気軽にお尋ねください。
※イリゲーションとは…イリゲーションとは、シリンジや超音波スケーラーを用いて、専用の薬剤を歯周ポケットに注入し、歯肉縁下に存在する歯周病原細菌の洗浄・歯周病原細菌のコントロールを行う歯周治療の方法のことです。

歯周病治療のQ&A

歯周病とはなんですか?
A.歯周病とは、歯の周辺で起きる病気のことです。歯周病は、大きく2つに分けて、歯肉炎と歯周炎があります。歯肉炎は、歯ぐきが炎症を起こしたもの、歯周炎は歯槽骨(歯を支えているアゴあごの骨)にまで炎症が達したものを言います。また、歯周炎は、歯槽膿漏(しそうのうろう)とも呼ばれています。
歯周病はどうして起きるのですか?
歯周病の原因は、虫歯と同じく歯垢(プラーク)や歯石です。歯垢や歯石の中には虫歯菌の他にも、さまざまな細菌が繁殖しています。そして、その細菌のひとつである歯周病菌が、歯周病を引き起こします。
歯周病菌の多くは、嫌気性細菌といって、空気に触れないところが大好きな細菌です。そのため、歯周病菌は、空気に触れない歯と歯ぐきのすきまに入り込み、炎症を引き起こしながら、どんどん歯の根へと向かって行きます。歯の根に向かった歯周病菌は、最終的に歯槽骨(アゴの骨)までたどり着き、骨を溶かし、結果歯が抜けてしまう原因となります。
歯周病はどうすれば予防できますか?
歯周病予防の第一にすることは、歯みがきで歯垢を取り除くことです。
特に、歯と歯ぐきの境目をていねいに磨くことが大切です。軽い歯周病ならば、これだけで治ります。また、歯みがきと同時に、歯ぐきをマッサージすると、さらに予防効果が高まります。歯みがきにはコツがあるので、来院時にスタッフへお気軽におたずねください。
歯周病の治療はどのように行われますか?
歯周病になってしまった場合、症状がどこまで進んでいるかによって、治療法も変わってきます。例として、主な治療法をあげると、
【かみ合わせの調整】【歯をつなげて固定】【抜歯】【歯周外科手術】 などがあります。

POICウォーターで歯周病を予防しましょう

当院は、ご家庭でも効果的なお口のケアや日常生活の消毒や消臭に取り入れていただけるよう、高濃度次亜塩素酸水(POICウォーター)である「タンパク分解型洗浄水」をお勧めしております。POICウォーター(タンパク分解型洗浄水)は、薬品を全く使用しない安全性の高い次亜塩素酸水を主成分とする殺菌水であり、超純水と純度99.9%の塩を原料として作られます。
次亜塩素酸水は、歯磨きでは落とせない汚れをしっかり分解、その後虫歯や歯周病の原因となっている細菌を除菌・殺菌してくれます。

歯周病予防のため定期的なメインテナンスを

歯周病は初期症状が無いことから気付かないうちに進行する疾患で、日本人が歯を失う原因の第一位でもあります。そのため定期検診を受けて予防することや早期発見・早期治療を心がけることが重要です。

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